- 学会ページ: http://www.swex.jp/ http://www.swex.jp/study.html
- 大会ページ: http://www.swex.org/
- 日時: 2015-10-17(土),18(日)
- 場所: 日本女子体育大学 総合体育館
今年のswexは都内で行われたので参加した。京王線の千歳烏山駅で降りてバスに乗って日本女子体育大学前下車。
通勤で20年ほど京王線を利用しているが千歳烏山で降りるのは初めてで、いつもの通勤では新宿まで寝ているので、あやうく寝過すところだった。駅からバス停までちょっと距離があるが案内の学生さんが立っていたので問題なし。1日目は曇天で気温が低かったのでけっこう寒かったんではないだろうか。
第1日目 10月17日(土) |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | 9:00〜 | 受付開始(総合体育館内エントランスホール) | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | 10:00〜10:15 | 開会式 | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | 10:15〜11:15 | 一般口頭発表①(発表10分 + 質疑5分 × 4演題)「パフォーマンス」 座長 榎本至(鎌倉女子大学) | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | (rest 15) | | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | 11:30〜12:30 | 一般口頭発表②(発表10分 + 質疑5分 × 4演題)「泳動作・技術」 座長 仰木裕嗣(慶應義塾大学) | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | (rest 1:00) | 昼休憩 | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | 13:30〜14:30 | 一般口頭発表③(発表10分 + 質疑5分 × 4演題)「生理学・医学」 座長 野口雄慶(福井工業大学) | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | (rest 15) | | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | 14:45〜15:45 | 一般ポスター発表(座長制,口頭発表2分間,14演題) | | | 「学校体育,指導法」 座長鈴木淳也(玉川大学) | | | 「バイオメカニクスⅠ」座長大庭昌昭(新潟大学) | | | 「バイオメカニクスⅡ」座長角川隆明(筑波大学) | | | 「水球,コンディショニング」座長高木英樹(筑波大学) | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | (rest 15) | | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | 16:00〜17:30 | 競泳シンポジウム「背泳ぎコーチングの温故知新」(対談形式)(総合体育館内多目的ホール) | | | 演者 鈴木 陽二(セントラルスポーツ) | | | 森田 智巳(セントラルスポーツ) | | | 司会 野口 智博(日本大学) | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | 17:30〜18:00 | 協賛企業によるプレゼンテーション | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------| | 18:00〜20:00 | 懇親会(学生会館2階) | |--------------+-----------------------------------------------------------------------------------------|
入口で受付をすませる。非会員・事前申込で3000円 + 昼食2日分1000円を支払い。
会場は普段はダンス系の体育館になっていて、床から椅子と机が出てくる構造になっているっぽい。
そのため人が歩くと床が揺れてカメラがぶれる。
中央の最後尾列はプロジェクタの光を遮ってしまう可能性があるので使用できずプロジェクタ横に三脚を立てた。
望遠レンズも持っていったがスクリーンまで換算50mmでちょうどいいくらいの距離だったで標準ズームで。
プロジェクタが暗く、SS1/60 F2.8でISO3200まで上げないといけなかった。
PCとHHKBも持っていったがACアダプタを忘れるという失敗をしてしまったのだが、
会場では電源はとれなかったため、どっちにしろPCは使えなかった。そろそろ長持ちするノートPCがほしいなぁ。
でもタブレットにBluetoothキーボードの方が安上りっぽいよなぁ。でもemacs/skk/ssh/hgつかいたいからPCかなぁ。
開会式
一般口頭発表1 <パフォーマンス>
O1-1 抵抗測定装置における固定板間隔の違いが泳速-抵抗関係および最大水深パワーに及ぼす影響 / 荻田太(鹿屋体育大学)
- 柴田亜衣選手も使った鹿屋大のMADシステム(Measureing Active Drug-sytem)。
- 「測定板の間隔が固定なのは泳ぎに影響があるのでは?」という質問をよく受けるので検証してみた、という話。
- 間隔を変えても游ぎの抵抗には影響はないが、間隔が広いとパワーが落ちる傾向あり。
- MADシステムで測るパワーは上肢長に影響を受ける。
- MADシステムをつかうと手が固定されるのでテクニック面が値に出てこない。
- 通常の全力泳では(水を後ろに押さないといけないので)ストローク長は1.5m〜1.9mだそう。MADの板間隔が1.4mの場合はストローク長は倍の2.8mになる。
O1-2 水球競技選手における巻き足動作時の足部流体力発揮に関する研究 / 川合英介 (筑波大学大学院)
- 足に圧力センサーをつけて重りを変えたときに足の動きがどうかわるか測ったという話。
- 肩が水面の高さになるようにして測定。
- 重りを重くすると縦方向の動きが増える。
- ゴールキーパー・センターフォワード・センターバックのゴール前でコンタクトプレーする選手が強い。
- ふだんの練習で重点的に練習しているためか。
- うまい選手ほどかき込みで力を発揮して、踏み足動作が少ない。
- 測定では圧力の合力だけを見ていて、力の方向は検討してない。(3D動作分析の必要があるため)
O1-3 月経周期が泳パフォーマンスにおよぼす影響 / 鈴木綾乃 (日本女子体育大学)
- PMS(月経前症候群)と泳パフォーマンスの関係を調査した話。
- 陸上では調査がある(パフォーマンスに差がある)が水泳では報告がなかった。
- PMS症状を有する選手を調査対象に。
- 基礎体温をもとに、黄体期(高温相)→月経期→卵胞期(低温相)を判断。
- 血中のホルモン値はみていないので、無排卵の可能性はあり。
- 体重は変化なし。タイムは卵胞期の方が速い。ストローク頻度は卵胞期でラストスパートでピッチが上る傾向。
- そういう指導がなされている影響があるかも。
O1-4 異なる泳速度によるクロール泳および背泳における腹腔内圧の比較 / 神山菜穂 (日本女子体育大学)
- 直腸に圧力センサーを入れて泳いだときの腹圧(IAP;Intra-abdominal pressure)を測ってみたという話。
- 陸上運動に比べるとクロール泳では腹圧が低い・泳速が上がる腹圧があがる、との先行研究はある。
- 今回背泳ぎを測ってみたがクロールとおなじ傾向。
- 会場からの質問:
- 仰向けとうつぶせで体の水位が違うとおもうが、それで圧力に差がでるのではないか?
- 呼吸頻度を(毎回ではなく)2回に1回にしている影響はあるか?
- 泳速が上がると腹圧が上がる理由は? → 姿勢維持のためだと思われる → ドローインすると圧力が下がるのでは?
一般口頭発表2 <泳動作・技術>
O2-1 両大腿切断スイマーのための自由形アームストロークの最適化シミュレーション / 根本千恵 (東京工業大学大学院)
- 東工大のSWUM(スワム)をつかって、脚の付け根から2/3のところで切断したモデルで健常者と同じバタ足をさせた場合。
- ストロークが速いと体の近くをプルする傾向。
- ストロークが遅いときはプル後半で外側に手を逃す傾向。
- 会場から:
- カヌーのJストロークに似ている。(カヌーが回らないようにするため)
- シミュレーションでは腰が沈んでいるが、実際には沈んでいない。余剰浮力が違うのではないか?
O2-2 水中モーションキャプチャシステムと圧力分布計測を用いたクロールの上肢動作の分析 / 角川隆明 (筑波大学)
- 3次元動作分析は、マーカーを自動追尾するシステムが出てきて分析の手間がずいぶん楽になった。
- 手の平と甲に圧力センサーをつけて測ってみた。
- ストローク後半で手の甲の圧力が下がって推進力になっている。
- 出水直線に水を上に押している。
O2-3 SWUMによるひとかきひとけり中のドルフィンキックタイミングの最適化 / 林勇樹 (神戸大学大学院)
- ルール変更で平泳ぎのドルフィンのタイミングは自由になった。
- 実際に男子選手にひとかきひとけりをやってもらって3次元解析して平均化して標準モデルを作成。
- SWUM(SWimming hUman Model)で平泳ぎのひとかきとドルフィンのタイミングを変えてみた。
- ひとかき・ひとけりの動作自体はタイミングによらず同じ。
- ひとかきの0.462秒前にドルフィン開始が最適との結果になった。
- 最適な動作の場合、ひとかきひとけり後に水平に近くなる。標準動作はやや潜る方向。
- ドルフィンの終わりとプルのフィニッシュが一致するのがよさそうだと感じた。
O2-4 競泳クロール泳における呼吸動作のタイミングが泳技術に与える影響 / 安井俊太 (新潟医療福祉大学大学院)
- 50m Frは無呼吸で泳ぎ切る選手が多くみられる。
- 呼吸動作で泳速度が低下するのはすでに報告されている。
- 呼吸ありと呼吸なしを比較して、呼吸ありで遅くなる。(4〜6%減速)
- キャッチで減速しているのは、呼吸しやすいように手を動かすためか。
- リカバリで減速しているのは、ローリング角の増大のためか。
- プッシュではほとんど減速しない
- 呼吸タイミングと減速は相関がない。
- 会場から:
- 減速したのが観測されたということは、そのまえの動作で負の加速度があったはず。(1つ前が原因では?)
- 呼吸した次のストロークへの影響は? 呼吸の反対側動作への影響は?
- 呼吸することで上下動が発生→付加質量の影響は? 円柱で実験してみてはどうか。
一般口頭発表3 <生理学・医学>
O3-1 競泳の成長関数と成長限界 / 林良平 (鹿児島工業高等専門学校)
- スイムレコードどっとこむの短水路男子(小1〜高3)50mFrを記録をぬきだして、1年でタイムがどう変化したかを調べた。
- 途中で競泳を止めてしまった選手のデータは含まれていないことに注意。
- だいたい26.7〜27.4秒で成長限界。
- 対数ではなく線形でフィットする感じ。
O3-2 競泳選手、テニス選手、及び一般大学生における握力の左右差 / 朝倉優子 (金沢大学大学院)
- 競泳選手の左右握力差は小さい。テニス選手はあきらかに利き手が強い。
- 昔と比べて握力が強くなったのは陸トレのためだとおもわれる。
O3-3 水中運動能力テスト結果による身体運動機能の質的変容と生理応答について / 水野加寿 (城西大学)
- 水中リバビリ運動の結果をみるために水中運動能力テストを実施した。
- 結果をみると病型・病態に応じた運動処方が必要。
- テストを陸上運動ではなく水中で行ったのは、陸上では脳科学的な研究がすでに多数あるため?
- 陸での体力回復が重要では?という会場からの指摘。
O3-4 冷水浴による筋温低下がその後の運動に及ぼす影響〜代謝様式に着目して〜 / 大澤端樹 (筑波大学大学院)
- 冷水浴で筋温が低下したあとトレーニングするとより高い運動効果が得られるのではないか?という研究。
- 海女の速筋繊維が肥大している・毛細血管密度が高いとの先行研究あり。
- 高地トレーニングの代わりになるのではとの期待。
- 腰から下の冷水浴12℃30分のあと自転車エルゴメータで負荷を上げながらVO2と筋温を測定した。
- VO2に大きな違いはなかった。筋温は実験終了後も低かった。
- 寒冷環境では換気量に影響をあたえず解糖系が動員され血中乳酸濃度が上がりやすい可能性(先行研究)。
競泳シンポジウム「背泳ぎコーチングの温故知新」 / 鈴木陽二(セントラルスポーツ)、森田智己(セントラルスポーツ)、野口智博(日本大学)
http://www.youtube.com/watch?v=DbanW1y6v_k
- 野口さんが鈴木さん・森田さんに質問する形式で進行。
協賛企業によるプレゼンテーション
- SPORTS SENSING http://www.youtube.com/watch?v=FvbxMOgyWF8
- 結 http://www.youtube.com/watch?v=rYmyef4wvOI
- 木村工機 http://www.youtube.com/watch?v=yUvSXna4iNM
- 日本フィットネス協会 http://www.youtube.com/watch?v=PMOkug-tO_4
- 味の素 http://www.youtube.com/watch?v=WU3CDEqECh4
裏道を通って駅まで。